令和2年12月14日 月曜日 晴れ GoToトラベルキャンペーン 熱海編 
 
   

〈令和2年最後のGoToトラベルで熱海最古の古屋旅館へ この門は黒澤明監督の「影武者」で使用されたそうな〉
   
弥次喜多+義母三人旅

 弥次さんの母親は、2014年に萩のホテルで卒寿を祝った翌年に亡くなった。自分が定年を迎えた後は、自由な時間がたっぷりあるので、母親には横浜に来てもらうか、頻繁に岩国に帰って親孝行しようと思っていた矢先だった。

一方、喜多さんの母親は92歳だが心身ともに元気だ。自分の母親の代わりに喜多さんの母親孝行と、自分の旅好きを兼ねて、3人であちこちの温泉に行くことが、もう10年以上も続いている。

〈26室中露天ぶろ付きの部屋は8部屋 100%かけ流し〉
   
 弥次さんの役割は、旅行代理店(よさそうな温泉地とホテルを見つけて予約し、行程表と予算を作成)兼添乗員、兼運転手、兼雑用係といった
ところだ。喜多さんの役割は、話し相手と、介添え役、それになんといっても温泉に一緒に入って事故がないよう見守っている
こと。そして、義母の役割はスポンサーということで、だれひとり欠けても成り立たない構造になっているのだった。勤めていた
会社は、リフレッシュ休暇として半年に一度平日に強制的に有給以外の休暇をとる必要があったので、これ幸いと金曜日や月曜日
に休んで、高くて混む土曜日を避けてあちこち行ったのだ。記録に残っているだけでも・・・

2007年3月10日(土)~11日(日) 草津温泉 ホテル櫻井 この時は子ども二人も一緒だった
2007年11月16日(金)~17日(土) 伊香保温泉 ホテル木暮
2008年7月18日(金)~19日(土) 奥飛騨温泉 ホテル木曽路 妻籠宿の近くだった
2009年7月10日(金)~11日(土) 湯西川温泉 本家伴久萬久旅館 平家の末裔らしい
2010年2月19日(金)~20日(土) 伊豆堂ヶ島温泉 堂ヶ島ニュー銀水
2010年7月9日(金)~11日(日)  網走 ニューセントラルホテル 不評だった
2010年11月12日(金)~13日(土) 会津東山温泉 原瀧
2011年5月1日(日)~5月3日(火) 天橋立 宮津ロイヤルホテル・琵琶湖ホテル
2011年11月11日(金)~12日(土) 那須塩原温泉 奥塩原高原ホテル

最初のころは、遠慮して割とリーズナブルな宿を探していたが、高くてもいいところに泊まりたいというスポンサーの意向なので
だんだんとホテルがグレードアップしているのがわかる。
退職した後は、さらに自由に時間が使えるので、
2014年10月20日(月)~21日(火) 中禅寺湖温泉 星野リゾート界 日光
2015年9月29日(火)~30日(水) 伊豆伊東温泉 星野リゾート界 伊東 
2015年10月26日(月)~27日(火) 信州松本温泉 ホテル翔峰 
2015年12月15日(火)~16日(水) 外房小港温泉 満ちてくる心の宿 吉夢
2016年4月13日(水)~14日(木) 富士山温泉 鐘山苑
2016年6月21日(火)~22日(水) 舘山寺温泉 ホテル九重
2016年11月8日(火)~9(水) 伊豆稲取温泉 銀水荘 
2016年12月6日(火)~7(水) 房総温泉 鴨川館
2017年11月3日(月)~4日(火) 下田温泉 濤亭 近所の喜多さんの友達お薦めの宿だったが不評だった
2018年9月10日(月)~11日(火) 熱海温泉 後楽園ホテル 熱海の夜景がきれい
2019年9月9日(月)~10日(火) 富士山温泉 鐘山苑 義母のリクエストで2度目
2020年12月14日(月)~15日(火) 熱海温泉 古屋旅館
 温泉は今まででは最高評価

こうしてみると、よくあちこちに行ったものだ。遠くは北海道網走・知床。義母が道東に行ったことがないというものだから、
網走のホテルに2泊したが大不評だった。名前だけで選んでしまったが、和洋室とあったのでそれなりの部屋かと勝手に思い
込んでチェックインしたら、ビジネスホテル並みの施設で、風呂は網走湖に近い大きなホテルの日帰り湯に行った。それ以来、
高くても評価の高い宿を選ぶことにしている。スポンサーの意向では「安かろう悪かろう」はダメなのだ。2泊3日で天橋立
まで行ったこともあるが、もう92歳だ。移動時間は車で2時間以内と決めている。


スポンサーの評価はなかなか厳しくて、近くて喜んでもらえるところを探すのも大変だが、今回の熱海「古屋旅館」は大好評
だった。まず何より温泉が素晴らしい。大浴場に近い部屋にしてくれていたし、部屋の24時間入れる露天風呂がまた素晴ら
しい。弥次さんも滞在中3~4回入ったが、これほど柔らかくて湯冷めしない温泉は初めてだ。
   

〈二人が入れる大きさの部屋の露天風呂 100%源泉かけ流しの湯は自分で温度を調節できる〉
   

〈量・カロリー控えめの料理を予約したのだが、結構なボリューム〉 
   
 
〈料理写真を載せるのは好きではないが、美しいので一部を載せておく 食前酒・先付・前菜〉
   

〈吸い物〉
   

〈お造り・焚合せ 刺し身には伊豆のわさび・伊豆大島の自然海塩・青とうがらし・土佐しょうゆ・オリーブオイル・ぽん酢 お好きな調味料でどうぞ〉
   

〈中皿 鮑の踊り焼 かわいそうだけど柔らかくておいしい〉
   
 
〈お凌ぎと強肴(しいざかな) 懐石料理はややこしいね 義母はほとんど食べないので喜多さんとふたりで引き受ける〉
   
古屋旅館

 と、今回も温泉に1泊で行く気力も体力もまだありそうなので、一度くらいはGoToトラベルを体験してもらおうと、近場の熱海温泉を選んだ。義母の住む平塚からは1時間少々で着く。

創業1806年で、熱海で一番由緒ある旅館らしいが、今どき、全室で部屋食。特に部屋に露天風呂の付く部屋は、9月に予約しようとネットで見ると、一番直近でこの日しか空いていなかった。ひとり40,000円の部屋だが、クーポン込みで20,000円の割引になるので、やはり高額なホテルから埋まっていくというのはよくわかる。

〈海岸沿いに高層ホテルが建つ前は目の前が海だったのだろう〉
   

〈朝食に献立がつくのは初めてだ〉
   

〈ふだんはコーヒーとトースト1枚+αで済ませているので我が家の晩御飯より豪華〉
   
清左衛門の湯

 古屋旅館は、熱海七湯のひとつである「清左衛門の湯」の源泉を独占所有しており、温度は88.7℃。この湯は今まで入った温泉では最高レベルの気持ちよさだった。あたりが柔らかく、長い時間入っていられるし、少し塩分がある湯冷めのしないお湯だった。無色透明で、硫黄のにおいもないが、300リットルの湯船に1.3kgの温泉成分が溶けているのだそうだ。

この旅館に泊まった人たちの顔ぶれもすごい。東郷平八郎の定宿だったというし、徳富蘇峰、横山大観、若槻礼次郎、竹内栖鳳、川合玉堂、前田青邨、坪内逍遥、下村観山なども泊まった宿だという。もっとすごいものがたくさん展示してあるのだが、一度訪れて直接確認してください。

〈24時間入れるので、夜中に目が覚めて何回も入ってしまった〉
   
 
   
芦ノ湖海賊船

 箱根・芦ノ湖には、もう何十回と来ているが、実は海賊船には乗ったことがない。喜多さんも同様で、なまじいつでも乗れると思うから、意外と地元の人ほど乗っていない人が多いだろう。スカイツリーも上っていないがそれと一緒で、地方から観光に来た人のほうが乗っている人は多いのだろう。

喜多さんが是非一度乗ってみたいというので、GoToトラベルのクーポンも使えることだし、熱海からの帰りに立ち寄ってみる。ひとり2700円のチケットをクーポンで買い、少し豪華な「特別船室」で芦ノ湖を一周する。この船は「クイーン芦ノ湖」で2019年4月就航の新造船だ。

〈この船はJR九州「ななつ星」の水戸岡鋭治さんのデザイン〉
   
 
〈このところ天気に恵まれているが、千葉では断水の危機らしい〉
   

〈クイーン芦ノ湖〉
   
 
〈ただでさえ乗客は少ないが、特別船室は我々を含め5人だけだった〉
   

〈箱根神社の鳥居の上には富士山が見えるのだが、残念〉
   
 
〈海賊船の特別船室で女王様気分?〉
   
 
〈駒ヶ岳のロープウェイ駅 ケーブルカーは平成17年(2005)に廃止された〉
   

〈近場の熱海と箱根で十分楽しめたGoToトラベルでした 義母からは「また次を探しておいて」というリクエストが〉
   

GoTo停止 観光地落胆

 ホテルで出される12月15日の朝刊の地方版に、このような見出しが大きく出ている。『国の観光支援事業「GoToトラベル」が一時停止されることになり、県内の観光地からは落胆の声があがった。熱海温泉ホテル旅館協同組合の専務理事も「衝撃です。もう諦めムード。一番のかき入れ時で正月はいっぱい予約が入っていたから、これは痛い」』

せっかくの支援事業だが、完全にGoToトラベルが悪者にされてしまった。でも母親は喜んでくれ、珍しく帰ったそうそう「次も探しておいて」と頼まれた。部屋の露天風呂がすごくよかったのだそうだ。元気なうちに、できるだけ一緒に温泉に行ければと思う。

〈今年の富士山の雪の積もり方は不思議 東側(横浜方面)のみたくさん積もっている〉 
   
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